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Appleの決算に見る山師的経営

過去最高の決算

AppleはQ1の決算を発表した。前年同期比で売上高13%増、純利益12%増の過去最高のパフォーマンスだった。

iPhone Xが貢献

牽引したのはiPhone X。台数は-1%だったが、売上は+13%と、高価格帯であるiPhone Xの発売により製品単価が上昇した。地域別でもっとも売上が増えたのは日本で、日本人のハイエンド志向が全体の売上に寄与した。

「iPhone X」の画像検索結果

伸びるサービス

それ以外では「サービス」(Apply Payやコンテンツ)、「その他」(Apple TVやApple Watch)が大幅に増えた。おそらくApple Watchがかなりの部分を占める「その他」はiPadの売上に近づいており、Appleの新しい柱になってきている。Apple Watch series3は、series 2の2倍だとTimも発言し、3年目にしてひとつのジャンルとしてApple Watchが確立したことを裏付けている。

Apple全体の売上のうちiPhoneの売上が70%を占めていて、iPhone依存体質なのは変わりがない。この十年の間に次の大きな柱を立てようとiPad、Apple Watchなどを生み出してきたが、iPhoneほどの規模にはなっていない。

ヒット商品の有無が業績を左右する

昨日、Swtichは任天堂にとってのiPhoneである、という記事を見かけた。大人気のSwitchを中心にエコシステムを構築し、任天堂の業績を支えるといった内容だった。Wii以降売上が低迷し創業以来初の赤字を計上した任天堂が数年ぶりに息を吹き返した。

ヒット商品はメーカーに長期間貢献するが、もちろんいつ何がヒットするかは誰にもわからない。以前よりも、消費者の嗜好が多様化し、技術の急激な進歩により、何がヒットするのか予測しづらい時代になってきている。ブランドにも頼れない。iPhoneもSwitchも専門家の見方は否定的だった。

だが、一度ヒットすればエコシステムが働き、大きな果実となる。

Apppleが次のiPhoneを見つけられるかは不透明だ。自動運転は第2のiPhoneだったはずだが、先が見えない。

 それでも、iPhone以外の製品の売上だけでも、iPhone以前のAppleの総売上よりもはるかに大きい。他のジャンルを育てながら、次のヒット商品を狙ってAppleは開発を続けていくだろう。従来よりも、メーカーの経営は、”山師的”になってきたのではないだろうか。