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2016 Apple回顧 iPad編

2016年のAppleを一言で言えば「やるべき手は打ったが、決定打はなかった」だ。iPadiPhone、Macのいずれの分野でも新製品は出したが、通常進化であり、画期的な評価は得られていない。

まずはiPadから。

 

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ProではiPadの衰退は止められない

売り上げが落ち続けているiPadを回復させるためにとったAppleの戦略はiPadの高機能化だった。一昨年のiPad Pro、昨年3月の9.7インチiPad ProとPro路線を拡大し、参照だけではなくPCが担っているクリエティブ志向を吸収することでタブレット市場を拡大しようとした。

ところが現状はAppleの想定通りになっていない。Apple Pencilは一定の評価を収めたが、手書きを求める人は限定されるし、iPadに格納できないなどAppleのデザインポリシーが邪魔して使いづらい部分も残る。

この分野ではApple最大のライバルだったMicrosoftがうまくやっている。Surfaceは次々と種類を増やし、本来Appleが担うべきクリエイター向けSurface Studioを発表した。iOSのようなモバイルOSではなく素のWindows 10が載るSurfaceは長年のWindows資産を活用できる。

Surfaceの躍進は2016年サプライズの一つだった。ビジネスがメインで地味なイメージのMicrosoft製品が先端を走り、Apple製品がコンサバティブに見られるようになるなんて一年前は考えもしなかった。

Microsoftがモバイルでは遅れを取ったチャレンジャーだったことが大きい。負けているときのMicrosoftの底力は本当に強い。

 

ここ数年AppleiOSmacOSの連携強化に努めていて、いずれはタッチパネル付きハイブリッドMacが登場すると思われていたが、どうもAppleは統合を諦めたようだ。Jony Ive曰く何度も検討した結果Macにタッチパネルは不要の結論に達したそうだ。

昨年発表されたMacbookをみても、アップデートが遅れている他の製品をみてもわかるとおり、AppleMacに力を入れていない。まるでiPodのようだ。Apple全体の売上の10%しかないのだから仕方がないだろうけど、ユーザーが徐々に減り、自然とiPadに集約されると判断している。

そう考えると、iPad Proは今後のAppleにとって重要なプロダクトのはずなのに今の状況は芳しくない。今年、iPadが三種類発表されると噂されているが、これで状況を変えることはできるだろうか。